どこからが暴行罪になる?構成要件を解説
故意に他人を傷つけようとする行為は、結果として相手に怪我がなかったとしても刑事罰の対象となることがあります。
暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかった場合に成立する可能性があるのが、暴行罪です。
今回は、暴行罪が認められるための構成要件について解説します。
暴行罪の構成要件① 不法な有形力の行使
暴行罪の1つめの構成要件は、人の身体に向けられた不法な有形力の行使です。
有形力には、殴る蹴るといった接触を伴う暴力に加えて、相手に水をかけたり耳元で大きな音を立てたりするなどといった非接触の暴行も含まれます。
相手そのものを狙ったわけではなくても、結果として相手の身体に物理的な衝撃や圧迫を与えた場合には、身体に向けられた攻撃であるとみなされます。
たとえば、相手が座っている椅子を蹴って転倒させることや、壁を殴って相手を威圧する行為などがこれに該当します。
裁判所は、行為が行われた状況や、その行為が相手に与えた心理的・身体的影響を総合的に判断します。
相手に物理的な影響を及ぼす不当な力の行使があれば、この要件が満たされる可能性があります。
暴行罪の構成要件② 故意に行われたこと
暴行罪の2つめの構成要件は、対象の行為が故意に行われたことです。
わざと相手にぶつかった場合には暴行罪となる可能性がありますが、不注意で肩が当たってしまった場合は過失とみなされ、暴行罪には問われません。
ただし、力を行使する側は冗談のつもりであっても、相手が拒絶を示していれば、故意性が認められます。
暴行罪の構成要件③相手が暴行により怪我をしなかった
暴行罪の3つめの構成要件は、暴行によって相手が怪我を負わなかったことです。
暴行の結果として相手が怪我をしたり精神的な苦痛で不眠症を発症したりした場合には、暴行罪ではなく、より重い傷害罪が適用されます。
まとめ
今回は、暴行罪の構成要件について解説しました。
暴行罪は、接触の有無に関わらず身体に対する不当な力の行使に広く適用されます。
トラブルに巻き込まれて加害者として疑われたり、逆に暴行の被害に遭って法的な対処を検討されたりしている場合には、早めに弁護士へ相談してください。
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